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APIの作り方：アイデアからデプロイまでのステップバイステップ

安全で拡張性のあるAPI構築は、設計図なしで家具を組むようなもの。EchoAPIで一元化——設計からテスト、デプロイ、管理まで、API開発ライフサイクルを単一プラットフォームで完結。

川原建

2025年8月14日 • 6 min read

APIは、現代のテクノロジーの「見えない接着剤」です。アプリ同士の通信を可能にし、あなたのお気に入りのサービスを支え、デジタル世界を円滑に動かしています。
でも正直に言うと — ゼロから安全でスケーラブルなAPIを作るのは、マニュアルなしでIKEAの家具を組み立てるようなもの。まず何から手を付ければいいのでしょうか？

このガイドでは、API開発のライフサイクル全体を、無駄な装飾や難解な専門用語なしで解説します。アイデア → 設計 → コード → デプロイまで、実際の例を使いながら進めていきます。最後には、プロダクション向けのAPIがどのように組み上がるのかが明確にわかります。

例題プロジェクト：書籍レビューAPI

今回はシンプルですが実践的な 書籍レビューAPI を作ります。ユーザーは以下の操作が可能です：

会員登録・ログイン
書籍検索
レビューの投稿・閲覧

イメージとしては Goodreads Lite のようなものですが、API設計と開発者フレンドリーなアーキテクチャに重点を置いています。

1. 要件定義＆全体設計

コードを書く前に、システムが何をするべきか、そして どう作るか を明確にします。

コア要件:

ユーザーがアカウント作成・ログインできる
書籍をタイトルで検索できる
レビューを投稿・閲覧できる
数千ユーザー規模でも問題なく動作する

技術選定（理由付き）:

フレームワーク: Spring Boot — REST API開発がスピーディで設計思想が明確
DB: PostgreSQL — 安定性抜群のリレーショナルDB
認証: JWT — ステートレスで安全なトークン認証
アーキテクチャ: レイヤード — Controller（HTTP）→ Service（ビジネスロジック）→ Repository（データ）
スケーラビリティ: ステートレス設計で水平スケール可能

💡 フロー例: レビューPOSTリクエスト → REST Controller → Serviceでバリデーション → DBに保存 → 成功レスポンス

この段階でのツール:

Google Docs / Confluenceで計画・ブレスト
ホワイトボード、付箋、そしてコーヒー

2. データベース設計

ここでアイデアを実際の データモデル に落とし込みます。

エンティティ:

Users: id, username, email, password_hash
Books: id, title, author, isbn
Reviews: id, book_id, user_id, rating, comment

リレーション:

1ユーザー → 複数レビュー
1書籍 → 複数レビュー
レビューがユーザーと書籍を紐づける

ツール:

Lucidchart / Draw.io でER図作成
IntelliJ IDEAのDBツールでスキーマ確認

3. API設計

ここでは、APIの外部仕様 を決めます — エンドポイント、リクエスト・レスポンス形式、エラー処理など。

例: エンドポイント

POST /users/register — アカウント作成
POST /users/login — JWT取得
GET /books?search=title — 書籍検索
POST /reviews — レビュー投稿（JWT必須）
GET /reviews/{bookId} — 書籍のレビュー一覧

ツール:

Swagger / OpenAPI でインタラクティブなAPIドキュメント作成
JSONサンプルで仕様を明確化

4. APIコーディング

設計図ができたら、実装に入ります。

典型的なワークフロー:

Spring Bootプロジェクト作成（Maven/Gradle）
依存関係追加：Spring Web, Data JPA, Security, PostgreSQLドライバ
エンティティ作成（User, Book, Review）
DBアクセス用リポジトリ作成
コアロジック用サービス作成
リクエスト処理用コントローラ作成

コントローラ例:

@RestController
@RequestMapping("/books")
public class BookController {

    @GetMapping
    public List<Book> searchBooks(@RequestParam String search) {
        return bookService.findByTitleContaining(search);
    }
}

ツール:

IntelliJ IDEA Ultimate（Spring Boot開発に最適）

5. APIテスト（まずは手動）

自動化前に、まずは 手動でAPIを確認 します。

手順:

IntelliJでアプリ起動
PostmanやHTTP Clientでリクエスト送信
レスポンス・エラーを確認し、コードを修正

テスト例:

登録 → 成功確認
ログイン → JWTが返るか
書籍検索 → 結果確認
レビュー投稿 → DBに登録されているか

6. APIデプロイ

ローカルでAPIが動いたら、次は 本番環境に公開 します。JAR化はその第一歩です。

JARパッケージ作成:

mvn clean package

生成されるファイル:

target/book-review-api-1.0.0.jar

どこでも実行可能:

java -jar target/book-review-api-1.0.0.jar

デプロイ方法・ツール例:

クラウドプロバイダ
- AWS EC2 / Lightsail：サーバー完全管理、SSHでアクセスしJAR実行
- Heroku：GitでコードをプッシュすればHerokuがJVMとデプロイを管理
- Google Cloud / Azure：AWS同様、既存環境と連携しやすい
コンテナ化
プロセスマネージャ（常駐アプリ用）
- systemd（Linux）や PM2（Node環境）でAPIを常時稼働・障害時自動再起動
リバースプロキシ / ロードバランサ
- Nginx / Traefik：HTTPトラフィックをルーティング、HTTPS対応、スケール容易

実行例:

docker build -t book-review-api .
docker run -p 8080:8080 book-review-api

Docker：依存関係ごとAPIをパッケージ化し、どこでも同一環境で実行可能

FROM openjdk:17-jdk-alpine
COPY target/book-review-api-1.0.0.jar app.jar
ENTRYPOINT ["java","-jar","/app.jar"]

これでAPIは単なるローカル実行から脱却し、本番運用可能なスケーラブルAPI になります。

✅ 振り返り

計画＆設計 — 要件整理、技術選定
DB設計 — ERD作成
API設計 — エンドポイントとペイロード定義
コーディング — Spring Bootで実装
テスト — Postmanで確認
デプロイ — JARを公開

EchoAPIでAPI開発をもっとシンプルに：これ一本で完結

従来は、API開発に複数ツールを使う必要がありました：Google DocsやConfluenceで計画、Swaggerで設計、Postmanでテスト、別IDEでコーディング。
でも 一つのプラットフォームで全て完結 できたら？それが EchoAPI です。計画からデプロイまで、API開発ライフサイクル全体を効率化します。