スクリプトのカオスからAI駆動の効率性へ:EchoAPIがAPIテストの動的変数生成を変革する方法

EchoAPIのAI関数生成機能は、APIテストにおける動的変数生成を革新。手動スクリプトの煩雑さを解消し、自然言語でビジネスロジックに沿った自動化を実現します。

最近、チームでマイクロサービスのAPI自動化テストを進めていたとき、ちょっと頭を抱える問題に直面しました。
「ユーザー用の携帯番号を特定ルールで生成したい」「ビジネスマーク付きのUUIDが欲しい」「構造化されたテスト用メールアドレスを作りたい」──そんな時に使っていたツールが Postman
便利ではあるんですが、内蔵変数({{$guid}} や {{$timestamp}} など)では、こうした“業務に寄せた動的値生成”のニーズには全然対応できなかったんです。

そのたびにテスト担当が Pre-request スクリプトにJS関数を手書きして補完していたのですが、API数が増えたりルールが複雑になると、まさに「スクリプト地獄」。
そんな中で導入したのが EchoAPI。AIによる関数生成機能を試してみたところ、この痛みがスッと消えていきました。

Postman 内蔵プリセット変数の価値と限界

Postmanのプリセット変数は、クイックテスト時にはかなり便利です。典型例をいくつか挙げると:

{{$guid}}                     // UUID v4 を自動生成
{{$timestamp}}                // 現在のタイムスタンプ(秒)
{{$randomInt}}                // ランダム整数
{{$randomEmail}}              // ランダムメールアドレス
{{$randomBoolean}}            // true / false のランダム値

こうした変数の利点は「すぐ使える」点ですが、欠点も明らかです:

  • ビジネスに特化した値を生成できない(例:特定正規表現に合う携帯番号、user_20250625_xxxxxx 形式のユーザー名など)
  • 変数の種類が限定的で、組み合わせができない
  • ロジック拡張不可(分岐条件やAPI文脈との関連づけができない)

例えば「090、080、070で始まる11桁の携帯番号」を作るには、Postmanだと前置スクリプトを書かないといけません:

// 手書きスクリプト
function randomPhone() {
  const prefix = ['090', '080', '070'][Math.floor(Math.random() * 3)];
  const suffix = Math.floor(Math.random() * 1e8).toString().padStart(8, '0');
  return prefix + suffix;
}

これには2つの大きな弊害があります:

  1. 複数のAPIで同じロジックをコピーすることになり、保守不能状態に陥る
  2. 多くのテスト担当はJavaScriptに強くないため、業務展開そのものが制限される

EchoAPI AI関数生成の実践価値

EchoAPIは、Postmanの全内蔵変数をそのまま互換しつつ、さらに AIによる関数自動生成 という一歩先の機能を提供します。
コアは「自然言語での要望をJS関数に変換」して、ゼロ知識でもカスタム変数を作れる点です。

具体例① 携帯番号自動生成

要件:090、080、070で始まる11桁の携帯番号。

従来のPostmanではこうでした:

// 手書きスクリプト
function randomPhone() {
  const prefix = ['090', '080', '070'][Math.floor(Math.random() * 3)];
  const suffix = Math.floor(Math.random() * 1e8).toString().padStart(8, '0');
  return prefix + suffix;
}

EchoAPIではもっとシンプル。動的値を入れたい場所で「カスタム函数」を選択。

EchoAPI AI関数生成の実践価値

「カスタム関数管理」をクリックして、

EchoAPI AI関数生成の実践価値

「編集」を選択。

EchoAPI AI関数生成の実践価値


入力欄に自然言語で指示します:
「090、080、070で始まる11桁の携帯番号を生成して」

EchoAPI AI関数生成の実践価値


するとシステムが自動で関数化し、 {{$function.fn_getMobile()}} として登録。

EchoAPI AI関数生成の実践価値


以降どのAPIでも即利用でき、保守コストはほぼゼロ。

EchoAPI AI関数生成の実践価値

具体例② カスタムメールアドレス

要件:test_タイムスタンプ@company.com のメールを生成したい。

Postmanなら:

const email = `test_${Date.now()}@company.com`;
pm.environment.set("custom_email", email);

EchoAPIなら:
「前缀は test_+現在のタイムスタンプ、ドメインは company.com のメールアドレスを生成」
これだけでAIが即コード化し、関数として再利用可能になります。

アーキテクチャ視点での機能比較

機能 Postman EchoAPI
内蔵プリセット変数 ✅ 固定集合 ✅ Postman互換
カスタム変数ロジック ✅ スクリプトで実装 ✅ スクリプト / AI自動生成対応
関数生成 ❌ なし ✅ AIが自動生成
メンテナンス性 ❌ コピペ地獄・修正困難 ✅ 関数集中管理・再利用可能
シナリオ拡張性 ❌ 弱い ✅ 任意のビジネスシナリオに対応可能

開発・テスト担当にとってのメリットは:

  • ビジネスルール変更時も関数定義だけ修正すればOK
  • 動的変数をロジックでカプセル化でき、APIはより純粋に
  • AI生成コードの品質が高く、バグ率が低い
  • 「人」と「システム」の境界が明確になり、無駄な手作業を排除

まとめ:ツールの上限=プロセスのボトルネックではない

結局のところ、私たちが見ているのは「APIが通るかどうか」だけではなく、テストフローの持続可能性・保守コスト・ビジネスロジックからの切り離し方なんです。

Postmanのプリセット変数は、確かにランダムデータ生成の入り口を作ってくれました。でもその境界はすぐに見えてしまいます。ビジネスに寄り添った瞬間、スクリプトの乱立は避けられません。

その点EchoAPIAI関数生成 は、低ハードルかつ高拡張性。動的変数を「固定の箱」から「資産化されたコード」に変えてくれます。

EchoAPI Documentation | EchoAPI

大規模なAPIテスト基盤に携わった人なら、この違いが単なる「機能追加」ではなく、重複・低効率・不可制御 を根本から解決する方法論の革新だと感じられるはずです。